ニキビやアトピーにも？いま話題のティーツリーオイルとは

日本では馴染みがあまりないティーツリーオイル。ですが、オーストラリアではニキビ治療に使われているメジャーなアイテムとして知られています。

ティーツリーの木の葉からとることのできる精油であるティーツリーオイルは、抗生物質に負けないほどの抗菌作用と抗炎症作用を持っています。そのため、ニキビ治療だけでなく、すり傷や火傷といった様々な症状に適応してくれる医療薬品として、オーストラリアの家庭には広く馴染んでいます。また、ニキビ治療だけでなくアトピーの治療にも効果があるとされています。

毛穴に皮脂と角質が詰まり、毛穴の奥で潜むアクネ菌が異常繁殖することで起きてしまうのがニキビです。このニキビを放置しておくと、アクネ菌を退治しようとして働いた体の免疫機能によって炎症が起こり、かゆみを引き起こすこともあります。

強い殺菌力と抗菌力を持っているティーツリーオイルは、異常繁殖してしまったアクネ菌を退治して、高まった免疫機能を抑えることで、炎症を改善させてくれる働きをもっています。こうすることで、ニキビを改善させるだけでなく、ニキビを早く治す手伝いをしてくれるのです。

通常のニキビ治療では、このアクネ菌を殺菌されるための抗生物質が使われるのですが、抗生物質の中には薬物耐性があるため、長期使用や、敏感肌の人は使用ができません。ですがティーツリーオイルは植物由来の成分を使用しているためそのデメリットがなく、副作用の心配もないので安心して使えることができます。

上記で説明した抗菌作用以外にも、ティーツリーオイルには様々な効果があります。

ティーツリーオイルは細菌だけでなく、真菌にも効果がある抗真菌作用を持っています。
カンジダ菌を殺菌する効果があり、強い抗真菌作用を持っていることが実験で証明されています。このカンジダ菌は薬物耐性をもっている種類もあるため、専用の薬でないと殺菌できないことがあり、放置しがちになる菌です。ですがティーツリーオイルはこの菌を殺菌することができるため、水虫の予防などにも効果があります。

ティーツリーオイルの殺菌効果はウイルスにも及んでおり、インフルエンザウイルスの増殖を抑える働きもあります。これによって、ウイルスの感染を防いでくれる抗ウイルス作用があるとされています。

ニキビによってできる炎症などを抑える抗炎症作用を持つティーツリーオイルは、炎症を起こす成分であるサイトカインの生成を抑える働きもあります。ニキビが悪化しないようにするため、炎症を起こしている赤ニキビなどにも効果的です。

ティーツリーに含まれているテルピネン-4-オールには、麻酔と似た作用を発揮します。この成分によって、痛みとかゆみを和らげてくれるため、炎症を抑えると同時に鎮痛効果も発揮してくれます。この鎮痛効果によって、乾燥肌になりやすく、炎症やかゆみを起こしやすいアトピーの人の痛みとかゆみを抑えてくれます。

また、このテルピネン-4-オールには、副交感神経を高めてホルモンバランスを取っている自律神経のバランスを整える効果があります。ストレスが溜まることで起きてしまうホルモンバランスの乱れを防いでくれるため、ニキビ予防を果たしてくれます。

ティーツリーオイルは原液で販売されていることが多いため、使う時には必ず薄めて使うようにしましょう。原液のままでは日本人には刺激が強いため、肌の弱い人は特に刺激を受けてしまいます。

綿棒を使って直接ニキビに塗ったり、入浴する時に、浴槽の中に数滴入れたりする他には、洗顔料や化粧水と混ぜて使うようにしてください。浴槽に入れる場合は、5滴以下に留めるようにしましょう。洗顔料や化粧水に混ぜる場合も、1滴のみで充分な効果を発揮してくれます。

アトピーやニキビに効果のあるティーツリーオイル。使う時は適切な量を使用するようにしてください。